奪三振王も狙える!?
阪神藤浪晋太郎投手(19)が1日、練習試合のロッテ戦(安芸)に先発し、3回3安打1失点で4奪三振。力の抜き具合を探る脱力投法を試した。走者を背負ってからはスイッチオン。要所を三振で締めた。和田監督が「マー君」に例えるほど頼もしい右腕の成長。実戦3試合で7回12奪三振とペースも半端じゃない。
ファウル2球で簡単に追い込むと、藤浪は見せ球を必要としなかった。1回1死二、三塁で打席にはロッテの4番今江。一打で2点先制を許す場面でスイッチを入れた。内角に寄った清水のミットは寸分も動かず、今江のバットは空を切る。右打者の内角にシュートしない直球。ピンチでギアを入れ替える-。藤浪の投球が理想に近づいてきた。
藤浪
清水さんの要求通りだった。思い切ってインコースに飛び込んでいったつもり。三振を狙って投げた球だった。あの場面で一番理想というかリスクの低い投球が出来た。要求にしっかり応えられたと思います。
脱力投法を試した上での三振だから価値がある。「どのくらいで投げたら打たれるか、打たれないか」と、長いイニングを投げるため、力の入れ具合を確認した。常に全力ではなく、要所に全力を注ぐ。2回は無死一、二塁からカットボールの失投を左前に運ばれ失点したが、その後は2三振と中飛で抑えた。
藤浪
全力で投げないで打者を打ち取るというか。1人のバッターに対する力加減。まだまだですけど、ちょっとずつ良くなっているとは思います。(適時打は)完全に失投ですね。甘い球だったのでまだまだ。
これで実戦3試合の登板を終え、7イニングで12奪三振を記録。打者も調整段階とはいえ、奪三振率は15・42と、昨季奪三振王だったメッセンジャーの8・39と比べても驚異的だ。中西投手コーチがノルマに掲げる160イニングを投じれば273個の三振を稼ぐことになる。昨季のメッセは183個。藤浪がイニングを重ねるほど、タイトルに近づいていきそうだ。
首脳陣も成長に目を見張った。和田監督は「マー君じゃないけど、ランナーがいないときは抑える。いるときは腕を振っていく」と力を加減する投球に昨季24勝無敗を記録したヤンキース田中を重ねた。中西投手コーチも「外野フライもだめな状況で、真っすぐで狙って三振がとれるのはベスト」と評価。藤浪の進化は止まらない。【池本泰尚】
◆藤浪VS田中
昨年6月16日、交流戦(Kスタ宮城)でともに先発し、初めて直接対決。藤浪は4回1/3でKOされた。6安打完封の田中に対し「走者を出してからが全然違う。計算してアウトを取っている。無死満塁で、ワンストライク目から狙って空振りを取っている」と驚嘆した。



