日本ハム石井裕也投手(32)が左大腿(だいたい)二頭筋の肉離れのため、開幕までの復帰が絶望的なことが2日、分かった。コンディション不良のため1軍を離れ2軍で調整していた2月28日の千葉・鎌ケ谷での練習中に発症したもよう。精密検査の結果、全治には2週間以上を要するとみられ、開幕の戦力構想からは外れることになった。

 手痛い離脱劇になった。石井は今季は先発転向でのブレークを期待され、挑戦している矢先だった。昨季は51試合登板するなど経験も豊富な中継ぎ左腕としても期待され、投手陣の計算できる戦力の1人だった。キャンプ序盤からやや調整が遅れており2月21日には2軍へ降格。若手とともに出直しを図っていたところ、今回のアクシデントに見舞われたという。

 キャンプ終盤の2月20日には、正捕手の候補筆頭で選手会長でもある大野奨太捕手(27)が「左足首の内反ねんざ」で戦列を離れた。開幕に間に合うかは微妙だが、少なからず開幕までのチーム編成に影響することは必至。ソフトバンクへFA移籍した鶴岡の人的補償で獲得した中継ぎの藤岡も、調整遅れで開幕からの起用は現実的に厳しい情勢だ。石井の開幕構想外で、逆襲にかける今季の船出の青写真を、また描き直すことになった。