阪神和田豊監督(51)が3日、離脱中の新外国人マウロ・ゴメス内野手(29=ナショナルズ3A)について、ぶっつけ開幕も辞さない方針を撤回した。明日5日に故障中の右足を最終検査し、問題がなければ復帰へペースアップする予定。指揮官は開幕へ向けた実戦のメドを、15日DeNA戦(横浜)からの関東遠征に設定した。4番候補のデビュー時期が注目される。

 また、姿は見えなかった。必勝祈願で訪れた西宮神社も甲子園での練習にも、ゴメスはいなかった。和田監督は「参拝に行ってる間に練習した」と説明した。前日2日に球団関係者がフリー打撃を再開したと発表したが、この日も非公開の室内練習場でバットを振ったという。復帰へはやる気持ちを抑えるように、少しずつペースを上げていく。

 再スタートへのゴーサインは、明日にでも出るかもしれない。5日に最終チェックを行うことになった。和田監督は「何もなければガーっと上げていく。あれからだいぶたってるし、今痛いと言っていたら、どうしようもないやろ」と明かした。調整の足を引っ張っているのは、右膝を中心とした右足全体の張り。「ピンポイントじゃなく足の検査。膝の周りやね」という状態にある。

 実戦デビューを逃した沖縄キャンプ直後、指揮官は自身の経験から「ぶっつけ開幕」も辞さない構えを見せた。94年に左ふくらはぎを痛めて、オープン戦1試合だけで開幕を迎えた。それでも自己最高の打率3割1分8厘を残した経験はあるが、やはり事情が違う。「俺は3~4打席で開幕したことがあると言ったけど…日本の配球を知っているのとは違うからね」。

 7日は今季初の甲子園となるロッテ戦が待つ。本拠地ではそこから6日間で5試合戦う。開幕前にプレーする最後の機会にもなるが、和田監督は「全然無理。それは言っておこう」と苦笑した。照準は関東遠征。「そこらへんで出てこないと」と、15日DeNA戦(横浜)からの6日間に、合流を願っている。

 ゴメスは2月10日に来日した。初実戦だった同23日中日戦は、試合前の練習で右足の張りを訴え病院直行。出場を直前回避すると、翌日から別メニュー調整を続けている。わずかな違和感が大ケガにつながらないように取った、早めの措置。それでも1週間が過ぎて、周囲の不安も大きくなる。

 得点力不足に泣く「猛虎打線」の浮沈の鍵は、この4番候補が握っている。焦りは禁物、でも打席には多く立たせたい。葛藤する指揮官は「何もなければ上げていくだけ」と繰り返した。巨人との開幕オーダーにゴメスの名前は刻まれるのか。和田監督は自ら言い聞かせるように「何もない」ことを祈っていた。【近間康隆】