右肘に張りを訴えている中日浅尾拓也投手(29)の長期離脱が必至となった。6日、名古屋市内の病院で「右肘関節内側の側副靱帯(じんたい)損傷」と診断されたと球団が発表した。2週間後に再検査して方針を決める。全治には数カ月以上かかる見込みで、開幕に間に合わないどころか長期間に及ぶ離脱は避けられない情勢となった。

 浅尾はキャンプ中の2月20日に右肘の張りを訴えてペースダウン。2日の打撃投手はわずか12球で降板した。患部の腫れが引かず、5日に同市内の病院で検査。この日から2軍に降格した。ナゴヤ球場で別メニュー調整を行った後、別の病院で再検査。前日と同じく深刻な診断が下された。

 友利投手コーチは「まだ検査結果を聞いていないので…」と厳しい表情だったが、浅尾不在の方程式再編が急務となった。守護神岩瀬につなぐ代役は右の田島、左のパヤノらが候補で、状況次第では先発候補の山井など配置換えも余儀なくされる。

 浅尾は昨春キャンプでも右肩を故障。関節腱板(けんばん)損傷と診断され、1軍復帰は7月中旬だった。肘も故障となれば、選手生命への影響も懸念される。右肘手術から再起を期すエース吉見の1軍復帰も最短6月がメド。谷繁監督を迎えた新生チームはいきなり正念場の船出になる。【松井清員】