<オープン戦:DeNA0-8ソフトバンク>◇7日◇横浜

 開幕スタメン確定弾だ!

 ソフトバンク柳田悠岐外野手(25)が豪快な2号3ランを放った。DeNA戦の4回、三嶋のカットボールを右翼席上段に。ここまでオープン戦全7試合に出場し9打点。公式戦144試合に換算すれば185打点と驚異的なペースだ。「恐怖の7番打者」に収まる左の大砲が、激しい外野戦争から抜けだし、中堅手の定位置を引き寄せた。

 無心で振った。4回1死一、二塁。柳田は4球目、内角への135キロカットボールを逃さなかった。フォロースルーのバットが背中に当たるほどのフルスイング。打球は気温7度の寒空を切り裂いた。横浜スタジアム右翼席上段に到達する、120メートル弾となった。

 「打った瞬間にホームランと思った。うまく変化球に反応できた。反応で打ったので、どうやって打ったのか覚えていない」

 3球目まで内角変化球を見逃し。2ボール1ストライクとなり、狙いを絞った。「インコースを消して、外の甘めだけ待っていた」。それなのに、また来た内角にバットが出て最高の結果。秋山監督は「うまかったね」とひと言。それは「頭じゃない。体で覚えるんだ」とよく口にする指揮官からの最高の褒め言葉だ。

 3月1日楽天戦から3試合連続無安打。スコアボードに出る1割台の打率を見上げ、落ち込んでいた。藤本打撃コーチのアドバイスもあり、元ソフトバンクのカブレラのように、打つ前にバットを担ぎながら背伸びした。「体が縮こまらないように。背筋が伸びて、ボールが正対で見られる」。“カブレラ打法”で不振脱出の気配だ。

 首脳陣の方針もあり、チーム内でただ1人、オープン戦に全試合フルイニング出場を続けている。2月22日の初戦、西武戦で満塁弾。そして6試合ぶりの2号も3ランと効率よく打点を稼いでいる。7試合で9打点は、公式戦フル出場に換算して実に185打点ペースとなる。打率はまだ1割台も得点圏では7打数3安打。チャンスでの強さを「たまたまです」と謙遜するが、こんな7番打者はやはり相手に恐怖だろう。

 藤本打撃コーチも「開幕スタメンが近づいた?」との問いに「うんうん」とうなずいた。外野手争いは内川、長谷川が確定。柳田は残り1枠を中村、江川らと争っている。指名打者の兼ね合いはあるものの、抜け出した印象だ。「ホームランは完璧。次は1打席目からしっかり自分の打撃ができるようにしたい」。開幕まで残り3週間。その顔は、すっかり戦闘モードに入っていた。【大池和幸】