ヤクルトが最下位脱出に向けて「新・勝利の方程式」確立に着手する。昨季は先発ローテーションを1年間守った八木亮祐投手(23)を、中継ぎに配置転換することになった。7日、広島・福山で行われた先発陣の調整練習に、八木は不在だった。高津投手コーチは「シーズンも中継ぎでいくつもりです。本人にはもう話をしています」と説明。オープン戦は中継ぎとして全遠征に同行させていく。

 昨季と同じ失敗をしないための決断だ。チーム83敗中で逆転負けは38試合もあり、半分の19試合はリリーフ陣が敗戦投手だった。高津コーチは「バーネット、山本哲、石山にもう1人、右打者にも強い左投手がいれば、先発は6回までで十分」と分析。先発陣の頭数は1つ減るが「強いチームは後ろがいい。去年と同じことをしていてもだめ。八木は(昨季)5勝13敗だったし、中継ぎはいい経験になるはず」と決断した。

 八木は開幕ローテ入りを目指していただけに「驚きました」と苦笑い。それでも「中継ぎで1イニングを任されたら何が何でもゼロに抑えないといけない」と意気込み、中日岩瀬を目標に掲げた。【浜本卓也】

 ◆ヤクルトの投手起用

 開幕ローテーションは小川、石川、新外国人ナーブソンはほぼ確定。残り3枠を松岡、村中、中沢、木谷、古野らで争う。中継ぎ陣は昨季60試合以上に登板した山本哲と石山、八木のほか、新加入の真田、押本、久古、新外国人カーペンターらの競争。守護神は12年のセーブ王バーネットが筆頭候補。