阪神の新外国人マウロ・ゴメス内野手(29=ナショナルズ3A)の実戦デビューに向け、和田監督が生チェックすることになった。「まだ本隊に合流できるような状態ではないんだけど、こっち(甲子園)にいる間に1回、見てみたいなとは思っています」。右膝周辺の故障から急ピッチで仕上げるゴメスを、14日までの甲子園滞在中(10日は伊勢での巨人戦)に呼び寄せ、指揮官自らが最終判断を下すことになった。

 ロッテを相手に2得点に終わった阪神打線。3月に入り5試合で7点とシーズンへ不安は拭えない。そんな中、鳴尾浜で練習を行ったゴメスに明るい兆しが見えた。マンツーマンで練習を見守るオマリー打撃コーチ補佐が「9日は外で打つよ」と明言。明日9日に鳴尾浜で、故障後初めての屋外フリー打撃を行う運びとなった。

 ゴメスは7日、屋外でのキャッチボールやダッシュに励み、その後は室内で打撃練習を行った。前日6日に甲子園で練習を行った際には、和田監督から「急がずにしっかり準備をしてくれ」と声をかけられたという。「日に日に(状態は)良くなっているし、いい感じ」とゴメス。屋外フリー打撃をステップとし、不安を抱く監督へ全快のアピールといきたい。和田監督が設定した開幕へのリミットは15日のDeNA戦(横浜)。ゴメスの命運をかけた1週間が始まった。【松本航】