<ウエスタン・リーグ:中日2-3阪神>◇25日◇ナゴヤ

 開幕4番構想も揺らぎ始めていた大砲が、岩瀬撃ちだ。阪神の新外国人マウロ・ゴメス内野手(29=ナショナルズ3A)が25日、ウエスタン・リーグ中日戦に3番一塁で先発出場。6回の第3打席に対決し、外角球を右中間への二塁打とした。掛布雅之GM付育成&打撃コーディネーター(DC=58)からの助言も受けて復調の兆し。この勢いで、開幕4番、そしてG倒だ。

 日本球界のセーブ王を打ち砕いた。通算382セーブの岩瀬だ。第3打席の9球目。外角直球を強振。鋭い打球は右中間のフェンス手前まで飛んでいった。中日守護神との初対決で、堂々の二塁打。目を見張るのは結果だけじゃない。直前には3球ファウル。下半身に粘りが出てきた証拠だ。「体が自然と動きました」。納得の一打だった。

 試合前、ミスタータイガースと2週間ぶりに会っていた。掛布DCにある言葉をかけられた。「いいボールだけ打つように。軸足に体重を残すこと、体が前につっこまないように、と言われたよ」(ゴメス)。第1、2打席は外角球に、体が突っ込んでしまって凡退。掛布DCの言葉を胸に、第3打席へ向かっていた。

 「(ゴメスが)3、4打席は良かったと言いに来たよ。体が前に突っ込んでいることは分かっているんだろうね」と掛布DC。オープン戦で15打席しか立てず、22日から2試合で5三振を喫するなど、緩い変化球もミックスした配球に苦しんできたスラッガーが、息を吹き返すきっかけを得た。

 この日、岩瀬だけではなく、開幕4戦目の4月1日先発が有力な山井とも対戦。「いいスライダーを投げるピッチャーだね。次の対戦ではゾーンを上げて、打てるボールを振っていきたい」。2打席凡退も不敵に笑った。山井の球筋をインプット。2軍戦4打席で、大きな収穫を手にしたのは間違いない。今日26日も2軍同行し、同カードで開幕前のラスト実戦調整に臨み、総仕上げとなる。

 前日24日、和田監督はゴメスの開幕4番構想変更すら視野にいれていた。しかし、岩瀬撃ちのような打撃ができれば何の問題もない。開幕カードでぶつかる巨人にも、虎に昨年対戦防御率0・00を誇る強力左腕セットアッパー山口がいるが、この男が壁を突き破ってくれるかもしれない。

 ゴメス

 調子はいい。できる以上のことはしようとしない。悪いボールは見送っていいボールだけ打つ。

 3・28。ミスタータイガースのアドバイスを4番でのG倒打につなげてみせる。【宮崎えり子】