<西武3-7ソフトバンク>◇29日◇西武ドーム

 西武の自力優勝が12球団最速で消滅した。先発十亀剣投手(26)が2回1/3、7失点でKO。序盤で失った流れを最後まで取り戻せなかった。田辺徳雄監督代行(48)も渋い表情で、「十亀は明らかに力んでいた。ストライクとボールがはっきりしていた分、甘く入ったところを痛打された。修正できなかったですね」と、乱調に眉をひそめた。

 積極的に手は打った。4点差とした5回2死一、二塁。5番で先発起用したルーキー山川に代打中村を送った。「ソフトバンクは後ろにいい投手が控えている。あそこで勝負をかけた」。しかし結果は空振り三振。好機をつくりながら、東浜を攻めきれなかった。

 投打に精彩を欠き、昨年4月以来のソフトバンク戦3連勝は逃したが、リーグ戦再開はカード勝ち越しでスタート。伊原前監督の辞任もあった6月を、今季初の月間勝率5割で乗り切った。田辺監督代行は「(自力V消滅は)全く関係ない。考えていない」ときっぱり。前だけを見据えた。