<オールスターゲーム:全セ6-12全パ>◇第2戦◇19日◇甲子園

 甲子園でもコイの祭りだ。マツダオールスターゲーム2014の第2戦。カープ勢がジャックした第1戦の勢いそのままに、代走から出場した広島堂林翔太内野手(22)が8回先頭で左中間に球宴1号を放った。この1得点で10月23日ドラフト会議でのウエーバー優先権がセ・リーグに与えられる貴重な1発となった。

 広島堂林は3回目の球宴で豪快に初本塁打を決めた。5回裏から代走登場し、右翼守備へ。8回無死、この日初打席で楽天福山から中堅左の観客席に運んだ。初球の低め143キロをフルスイング。テレビ中継では昨季大野練習場で何度もアドバイスをもらった前田智徳氏(野球評論家)から質問され「シーズンにもないような当たりでした。後半戦につなげられるようにしたい」と力を込めた。

 この1発でセ・リーグが6-12とし、1勝1敗で終わった計2戦の得失点差で1点上回り、ドラフトのウエーバー制でセ・リーグに優先権をもたらした。18日の第1戦でも3打数2安打と快音を響かせ、状態の上昇は明らか。「迷いなく振れていると思う」と納得顔だ。全国制覇した中京大中京3年夏にも守った甲子園の右翼も無難にこなし、復調の兆しを見せた。