プロ野球12球団は4日、都内で代表者会議を開き、来季の交流戦試合数について協議した。現行の24試合制の維持を求めるパ・リーグと、同一カード3連戦を基本とした18試合への移行を要望しているセ・リーグが意見交換した。結論は出ず継続審議となったが、長くても4連戦までしか組めない現行日程の間延びは解消すべきとの認識は一致。パ側がセ側の案を受け入れる可能性が出てきた。

 交流戦試合数がセが提案する「18試合制」で決着する可能性が出てきた。結論は出なかったものの、セ・リーグ三原理事長(DeNA球団取締役)は「日程に関しての問題点を共有し、お互いに認識をしっかりできた。発展していくプロ野球界において足かせになる可能性があるという認識が今回取れたということが一番大きなことかなと思う」と、ここ数年平行線をたどった議論に進展があったことを示唆した。

 球界発展の足かせとなる「日程の問題点」とは、交流戦の試合数そのものではない。各球団とホーム、ビジター2試合ずつを行うことによる影響を指している。現行では4連戦が限度で、7日間で4試合しかできないこともある。この交流戦の「間延び」はシーズン終盤のスケジュールに影響し、雨天中止が増えると9月から10月にかけて過酷な日程を強いられることになる。屋外球場を本拠地とするチームが多いセにとっては深刻な問題で、今季はDeNAが過密日程になると予想されている。

 また、侍ジャパンの国際試合を行う11月の日程に余裕を持たせるため、来季からは10月末までに日本シリーズを含めた全日程を終了させることも検討している。パの村山理事長(オリックス球団常務)は「(日程の消化は)セ・リーグだけの問題ではなく、12球団の責任でやっていく必要もある。パ・リーグとして再度検討し直す。各球団に持ち帰り、もう1度検討したい。問題点を整理した上でセ・リーグと話をしたい」と話した。パの臨時理事会を開いてセ案を再検討した上で、今月中に12球団代表者会議で結論を出す予定だ。

 ◆交流戦の試合数

 05、06年は1カード6試合(ホーム3試合、ビジター3試合)で、各チームは別リーグの6チームと合計36試合戦った。07年からは現在の1カード4試合(ホーム2試合、ビジター2試合)となり、1チームの試合数は36試合から24試合に減少。代わりに、同一リーグ間の対戦は05、06年のセ・リーグが1カード22試合、パ・リーグは20試合だったが、07年からは両リーグとも1カード24試合に増えた。