日本ハムのマイケル・クロッタ投手(29)の来季残留が決定的なことが25日、分かった。来日1年目の今季は中継ぎの柱として47試合に登板。セットアッパーで26ホールドポイント、抑えで6セーブと活躍していることから、来季以降の戦力構想に欠かせない存在と判断した。今季限りの1年契約だが、球団側が今オフに再契約するか否かの選択権を持つオプションの行使が確実になった。

 クロッタが来季も、日本ハムで勝利の方程式の一角を担うことになった。球団側は水面下で、来季陣容の検討をスタート。1年契約で去就が不透明だったが、再契約する方向で調整に入った。昨年契約する際に今オフに契約、またはそれを打ち切るかの選択権を球団が持つオプションの条項として盛り込んでいた。中継ぎ右腕としてはチームNO・1の好成績を挙げていることから、栗山監督ら現場、球団幹部ともオプションを行使し、残留の方向で考えは一致しているようだ。

 想定以上の働きが、去就の早期決着の決め手になった。メジャー経験がないため、格安といえる年俸5000万円(推定)で昨オフに契約。新外国人の中では2年契約の投手のメンドーサ、野手のミランダよりも期待値は低かった。一時、故障離脱はしたが開幕から1軍で安定感を発揮。オールスターに監督推薦で選出されるなど、12球団の中継ぎ右腕の中でもトップクラスの防御率1・69とチームへの貢献度を見せてきた。

 今季はセットアッパーのほか、武田久の低迷などで空位になったクローザーも一時は任された。実績だけでは単純評価できない、難役もこなしてきた。今オフに自由契約となれば他球団が獲得に動くことは必至だったが、オプションを活用して阻止。来季も絶対的な必要戦力としてチームへと残ることになった。続投が決定している栗山監督の4年目となる15年も、身長2メートル1センチの超大型助っ人が頼もしく支える。

 ◆マイケル・クロッタ

 1984年9月25日、米フロリダ州生まれ。06年にアトランティック大からドラフト17巡目でパイレーツに入団。11年に中継ぎとしてメジャー初昇格。13年はナショナルズ3Aで51試合に登板。6勝7敗4セーブ、防御率3・57。メジャー通算は15試合で0勝1敗、防御率9・28。日本ハムに入団した今季は47試合に登板して4勝2敗6セーブ、防御率1・69(25日現在)。26ホールドポイントはリーグ5位。201センチ、107キロ。右投げ右打ち。