2軍で再調整中の日本ハム斎藤佑樹投手(26)が、ポストシーズンの「隠し玉」にリストアップされた。30日西武戦(札幌ドーム)で1軍再昇格し、先発登板が検討されていることが25日、分かった。現状ではCSへ進出濃厚で、短期決戦の戦力の見極めを行っている段階。公式戦では今季最後となりそうなアピールのチャンスになる。生かせれば専門の先発、また中継ぎなど持ち場を問わず、滑り込みで大舞台への切符を手にする可能性が、少し出てきた。

 復活を期した1年の土壇場で、一番の勝負どころが到来した。今季は5試合でわずか1勝。8月14日ロッテ戦を最後に1軍から遠ざかっていた。再調整している2軍の実戦でも好不調の波が激しいが、栗山監督ら能力を高く評価している首脳陣が貴重なマウンドを託す方向で意見調整に入った。指揮官が「もちろん、いろいろ考えている」とCSを見据えたシーズン佳境の重要な一戦。高い期待値の証明といえる。

 現段階では、CSの先発陣は11勝の大谷ら以外未定。今後、コンディションや対戦相手との相性なども考慮して最終決定する。2軍調整はしているが現実的に、斎藤にも少なからず付けいる余地が出てきた。昨季は右肩関節唇損傷の影響でわずか1軍1試合と棒に振り、復権をかけて臨んだのが今季。不本意な結果に終わってきたが、登板機会を与えられれば全身全霊で右腕を振る。