ヤクルトが11月上旬開始の秋季キャンプ(愛媛・松山)で対外試合を予定していることが13日、分かった。相手は地元の独立リーグの混成チームやクラブチームなどで調整中で、すでに2試合は内定。真中満新監督(43)は毎週末を実戦に充てたい意向で、最大4試合を行うことになる。

 2年連続最下位からの再建に向けた、本気度の表れだ。秋季キャンプ中の対外試合は異例とも言えるが、真中新監督は「走塁やディフェンスの強化をしたい。練習でやって、実戦をやって、また練習でやってと、課題を見つけながらやりたい」と狙いを説明。合間に実戦を組み込むことで、課題克服に効果的なサイクルを生み出したい考えだ。

 狙いはもう1つある。秋季キャンプは一日中練習漬けになるうえ、来季までも時間がある。それだけに「黙々とやるのもいい。でも変な言い方かもしれないけど、どうしても惰性になる」と、選手目線にも立ってメニューを熟考。「気持ち的にも維持できるからね」と、試合という目標を設定することでマンネリ化を防ぎ、それが故障防止にもつながるとの判断もあった。

 新監督の熱意に応えるべく、球団も急ピッチで日程を調整している。「やるだけの練習はしたくない。いい質で、長くできるのが一番」。“ガチンコ勝負”実施で、実りの秋にする。