巨人内海哲也投手(32)亀井善行外野手(32)が母校のチームメートとともに、世代最強を決める「ガチンコ勝負」を行った。6日、内海率いる敦賀気比(福井)、亀井率いる上宮太子(大阪)のメンバーが、母校をイメージしたユニホームで大阪に集結。審判、スコアボードもフルに使用する本気モードで行われ、延長戦の末に3-3で引き分けた。

 きっかけは、敦賀気比メンバーの忘年会での一言だった。「俺らの代の最強チームはどこやろか」。後日、チームメートで同い年の亀井と話した。「俺らやろ」。話では決着がつかず、息を合わせるように「じゃあ、試合で決着つけようか」。高校時代から名をとどろかせた2人が14年の時を経て、交わった。

 息詰まる投手戦だった。当時エースだった亀井が先発。対するエース内海は、ピンチの度にマウンドに上がった。打者亀井と投手内海の対決は3度。3打席目で中越え適時二塁打を放った。当初は7イニング制だったが、1点ビハインドの内海チームが土下座で延長戦を懇願。2点を追う9回に内海が同点打を放ち、きっちり主役の座を奪った。

 真剣勝負の中に、ドラマが凝縮された。亀井が投げたボールが内海の背中を通り過ぎ、“乱闘騒ぎ”に発展。亀井チームは、最終回の守備で内野7人シフトでサヨナラ負けを阻止した。亀井は「楽しかった」と満面の笑み。内海も「みんなおっさんになったなと思ったけど、やっぱり高校野球は最高。次は勝つで」と笑顔だった。【久保賢吾】

 ◆00年の甲子園

 センバツは、エース筑川の東海大相模(神奈川)が決勝で智弁和歌山を下して優勝。3番エースの亀井を擁する初出場の上宮太子(大阪)は、1回戦で明徳義塾に敗れた。夏は上宮太子、敦賀気比ともに出場なし。決勝は強打の智弁和歌山が、背番号4のエース浜名の東海大浦安(千葉)に大勝。3番武内(ヤクルト)4番池辺(JX-ENEOS)らが大会新記録の100安打、11本塁打と打ちまくった。坂元(浦和学院)が1回戦(対八幡商)で当時大会タイ記録の19奪三振。