ソフトバンク柳田悠岐外野手(26)が25日、チームで今オフ最大昇給額となる5800万円増の9000万円で契約更改した。ヤフオクドーム内で1時間30分を超えるロング交渉を終えると、晴れやかな表情で会見場に登場。「大満足です。背番号9なので9000万円にいきました!」。来季から新しく背負う背番号になぞらえて笑いながら明かした。

 査定方法などに熱が入ってのロング交渉。今季は全試合出場、打率3割1分7厘、15本塁打、33盗塁。日本一の原動力となった。球団からは本塁打を増やし、トリプルスリーを狙ってほしいと伝えられたという。自身も飛距離アップへ、新打法への挑戦を決意している。

 「バットの軌道を修正したい。バットのボールへの入り方やスイング軌道。(右)手首をかえすタイミングをちょっと遅らせると打球に角度が付く」

 大きく飛躍した今季と同じく、来年も1月6日から静岡・浜松市で“師匠”のオリックス糸井と自主トレを行う。初日から全開で合流できるように広島帰省中も体を動かす。さらに、再び今宮と大分・一心寺で寒行を敢行する。極寒の川の中にふんどし一丁で入る荒行に今年初挑戦し、大きな成果を上げた。

 「あれ以上嫌なことはなかったので気持ちが強くなりました。またやりたい」

 大幅昇給にも、欲しいものは「車の中を掃除する掃除機。自主トレとかで土とか入るんで」という、相変わらずのマイペースぶりだった。来季は1億円どころか、2億円も「射程圏内です」。スターへの階段を駆け上がり、年俸も急上昇カーブを描いてみせる。【石橋隆雄】(金額は推定)