レジェンドの追及に本音がポロリだ。中日岡田俊哉投手(23)が18日、愛知・豊田市内で山本昌投手(49)とトークショーに参加。先発再挑戦か中継ぎか。大ベテランからの突っ込みに「心の中では先発を諦めていない」と明かした。

 鋭く内角をえぐられた。司会者から「今年はどちらでも準備OKということですか?」と問われた岡田は「はい、そうです」と優等生の回答。そのまま話題が移るかと思われた。ただ、このやりとりに納得いかなかったのが、プロ32年生の山本昌だ。

 「で、どっちがいいんだよ?

 こういうのははっきりとしておいた方がいいんだよ」

 大ベテランのあまりの勢いに岡田も苦笑い。ファンの前で素直な気持ちを思わずしゃべった。

 しつこさは期待の表れだ。山本昌は「彼は投げている表情、投げっぷりは若手の中で群を抜いている。投げるボールは一級品」と岡田を絶賛した。先発に転向した昨季は苦しんだが、若手の中でも潜在能力は随一と評価した。

 首脳陣の期待も大きい。昨年の秋季キャンプ。普段は選手の名前を挙げない谷繁兼任監督が岡田を名指しして「目の色が変わってきた」と褒めた。三瀬、小林が引退し、パヤノも退団するなど、先発、中継ぎともに左腕不足の課題は解消されていない。現状で起用法は未定だが岡田は「とにかく1軍で投げられれば」と力を込めた。6年目左腕が投のキーマンになるかもしれない。【桝井聡】

 ◆中日岡田の14年シーズン

 昨季38試合に登板し、3勝7敗1セーブ、防御率4・33。シーズン当初は先発として期待され、4月9日ヤクルト戦(ナゴヤドーム)で先発初勝利を挙げた。ところが、その後5連敗を喫するなど安定感を欠き6月以降はすべて救援登板。結局、13年の66試合登板から大幅に出番を減らした。