地味なことからコツコツ、壮大な野望を果たす-。ソフトバンク長谷川勇也外野手(30)が22日、首位打者、打点王、本塁打王、最多安打の打撃タイトル総ナメという究極の目標を掲げた。この日、西戸崎合宿所で自主トレを公開。「全打席打って、打撃タイトルを全部とりたい」と、意気込みを語った。

 「ライバルは自分。本塁打を狙うのではなく、自分のスイングができてこその本塁打。しっかり振り切って終われる打席をたくさん増やしたい」

 昨年9月3日オリックス戦で本塁突入時に捕手と激突して右足首を捻挫した。その後は代打として試合に出場し、12月4日に右足を手術。オフの間は復帰に向けてリハビリを続けた。足の指でタオルをつかむ単純動作を繰り返すトレーニングはまさに自分との闘い。足裏や指の力をつけるため、地味ながら効果の高いトレーニングを継続した。

 「地道で細かな練習はあまり好きではないが、手術をしたことであらためて大事だと実感した。しっかり全力で全143試合にフル出場できる体を目指していきたい」

 この日はダッシュやマシン打撃を行うなど、回復は順調な様子。「与えられたメニューはしっかりできている。状態は6、7割。少しずつ上がってきている」と手応え。まだフルメニューはこなせていないが、あくまで開幕が照準。フルイニング出場で首位打者と最多安打のタイトルを獲得した13年を上回る活躍で、チームの連覇に導く。【福岡吉央】