日本ハムの新外国人ジェレミー・ハーミッダ外野手(31=ブルワーズ傘下3A)がクレーマーを歓迎した。来日から一夜明けた1月31日、沖縄・名護市内のホテルで入団会見に出席。メジャーでの実績も持つ左の大砲は、走攻守に自信を見せ、批判もOKの懐の深さを見せた。外野のレギュラー筆頭候補が、早くも頼もしさをアピールした。

 青い瞳をきらめかせ、胸を張った。来日から一夜明けての入団会見。ハーミッダは1歩前に出て、力強く宣言した。「自分の中では走・攻・守そろっていることに誇りを持っている」。さらに笑顔でワンプッシュした。「もしシーズンが始まって違ったら言ってくれ!」。同席していた栗山監督の大爆笑に、満足げにうなずいた。外野のレギュラー筆頭候補として、自らを鼓舞するようにアピールした。

 自信の裏には、確かな実績がある。02年ドラフトでマーリンズから1位指名(全体11番目)で華々しい野球人生がスタート。05年の初昇格と同日のカージナルス戦で、メジャー107年ぶりとなるデビュー戦初打席満塁本塁打で衝撃を残した。メジャーでは計5球団で632試合に出場、65本塁打の実績を持つ。強肩で守備にも定評があり、「結局、優勝するチームは守備が固いんだ」と意識も高い。

 栗山監督は「ガムシャラに守れるし、魂あふれるプレーが、すごく印象に残っている」と期待を寄せる。幼少時には阪神マートンと対戦した経験がある。「打撃にプライドを持っている」と、スタイルに感化された。マートンが日本で成功した理由を自分なりに分析し、吸収している。「日本人の野球に対する尊敬の気持ちを、ちゃんとくみ取っていきたい」と、成功者の美学を胸に秘めている。

 会見の最後には、「ハーミーと呼んで!」と白い歯を見せて、呼びかけた。どんな声にも耳を傾け、力に変えていく。【田中彩友美】