日本ハム・ドラフト5位の瀬川隼郎投手(28=室蘭シャークス)が、運命的な組み合わせで新人一番乗りの猛烈デモを敢行した。2日、沖縄・国頭の2軍キャンプ2日目で初のブルペン入り。2軍ながら報道陣やファン約50人が集まる異例の環境に包まれた。「納得いくまで投げた」と79球を投げ「楽しかったです」。最後に笑顔を見せた理由があった。

 思いが通じ合った。捕手を務めたのは同学年の大野奨太捕手(28)。「まさか初日だったとは…。うれしかったです」。どの捕手が務めるかはブルペン入り当日まで分からない仕組み。1軍の主力として活躍している“同期”との初コンビに、思いは自然と高まった。大野も「確実にチームに必要な戦力になる。僕も早い段階で受けたかった」と正捕手の目線で実力に太鼓判を押した。まだ「大野」「瀬川」と呼び合う仲も、瀬川は「いつか、どこかのタイミングで変わっているかも」と、ほくそ笑んだ。

 即戦力左腕に寄せられる期待は大きい。あす4日には栗山監督が国頭のブルペンを視察に訪れる。「普通にやってアピールします」。1軍の舞台での同学年コンビ実現へ、ポテンシャルの高さをアピールする。【田中彩友美】