阪神の開幕投手争いが、ランディ・メッセンジャー投手(33)と藤浪晋太郎投手(20)に絞られたことが6日、分かった。江夏臨時コーチが「監督やコーチの話をちらほら聞いて、早くも開幕はどっちが行くか。外国人か藤浪君か」と話せば、中西投手コーチも「そうやな。能見をどこにぶつけるか。岩田も意気込んでいるし」と説明した。

 3月27日の中日戦(京セラドーム大阪)の開幕投手争いは昨季2冠助っ人右腕と若きエース候補の一騎打ちだ。能見のほか、岩田も意欲を示してきたが、剛腕2人のいずれかに託す。今オフ、藤浪は主戦投手の自覚を口にしてきた。一方のメッセンジャーも「自分が投げるべき」と言い、2度目の開幕投手に向けて、譲るつもりはまったくない。

 この日、藤浪は70球のブルペン投球を行ったが、変化球が何度もワンバウンドになり、制球に苦しんだ。捕手後方で見守る江夏臨時コーチも「高校時代は、もっといいフォームで放っていた。日々、フォームが違う。自分を作っている過程。過程はもっと苦しんでいい」と手厳しく指摘した。苦しさを乗り越えてこそ、真のエースに近づく。こちらは初の開幕投手を狙う。ハードルが高いほど、大きく育つ。