ゲームセットの“手締め”は任せろ!

 ヤクルトの新外国人ローガン・オンドルセク投手(29=レッズ)が8日、キャンプ3度目のブルペン入り。203センチの長身から角度のある直球とカーブを投げ込んだ。31球でも今キャンプ最多。キャリア一筋リリーフ専門の助っ人は「ブルペンでは40球が上限。メジャーでも8~10分間で35球程度しか投げない。自分が登板する最終回を想定している」と抑え役に自信をのぞかせた。

 長身だけに手も大きい。中指から手首までの長さは22センチ。右手が185ポンド(約85キロ)、左手は165ポンド(約75キロ)という握力から生み出される直球は、最速160キロを誇る。「リンゴをつぶしたことはないけど、ハロウィーンパーティーとかで挑戦してみたいね」。

 陽気な男は器用さも売りだ。ボールを3つ同時に回すジャグリングが特技。中学、高校ではトランペットの演奏にも熱を入れた。米国国歌は今でも吹くことができる。「箸も使える。22歳の時からすしを食べていたから」。繊細な指遣いで、独特の変化球も操る。チェンジアップとスプリットの間のような軌道の“魔球”だ。「右打者にはカット気味に曲がる。左打者には内側に落ちる」。変幻自在のテクニシャンでもある。

 真中満監督(44)も「荒れ球というより、まとまっている印象を受ける。コントロールがいい」と評価する。昨季はチーム防御率が12球団ワーストの4・62。2年連続の最下位に沈んだ。オンドルセクは「チームが優勝できるようなピッチングで貢献したい」。大きな手で最終回を守り抜く。【栗田尚樹】

 ◆ローガン・オンドルセク

 1985年2月13日、米テキサス州生まれ。05年ドラフトでレッズから13巡目指名され、10年4月にメジャーデビュー。救援投手としてメジャー通算5年で281試合に登板し、21勝11敗2セーブ、防御率3・89。昨季は40試合で3勝3敗、防御率5・49。203センチ、104キロ。右投げ右打ち。家族は妻。