日本ハム鍵谷陽平投手(24)が「勝利の方程式」入りへ猛アピールした。9日、沖縄・名護で行われた紅白戦で紅組3番手として今季実戦初登板。1回を2三振含む3者凡退に抑えた。2死後、渡辺への3球目に、この日最速150キロをマーク。自己ベストにあと2キロに迫る力投に「この時期にしては、すごい順調。満足いく投球内容だった」と手応えをつかんだ。

 テンポ良く3人の打者を13球で仕留めた。「全部ストライクゾーンで勝負出来た」と満足げ。プロ3年目の今季は、中継ぎ陣の主力候補として期待が寄せられている。今オフは中大の2学年先輩である巨人沢村と、米ハワイで自主トレを敢行。約1カ月間、トレーニングだけでなく生活もともにしてきた。「沢村さんとやってきたことが、しっかり出ている」。進化した姿を証明した。

 成長は数字に表れた。直球全9球のうち8球が140キロ台後半、1球は150キロを計測した。「速ければファンの人も喜んでくれる。出せる限りは出していきたい」と意欲的。栗山監督は「150キロしか出ていないんでしょ?

 今年は160キロ出るんじゃない?」と大谷に例えながら、好調具合に笑顔を見せた。

 昨季はソフトバンクとのCSファイナルステージ第2戦で、北海道出身の投手として初めてマウンドに上がり、初勝利を挙げた。「初めに良い印象を与えられた」。勢いそのままに、道産子の希望の星が今季も輝きを増していく。【田中彩友美】