<関西学生野球:近大4-2関大>◇第1週初日◇5日◇わかさ京都

 秋季リーグ戦が開幕し、ドラフト候補視察に10球団23人のスカウトが駆けつけた。関西の目玉、近大・中後悠平投手(4年=近大新宮)は関大から毎回12三振を奪い2失点完投で大学通算17勝目。2回戦は20日にわかさ京都で行われる。

 中後が大学最後の秋初戦を12奪三振完投で飾った。序盤は制球に苦労。2回に打球が右手首を直撃する不運から1死満塁の危機を招き、併殺崩れで1失点。だが上体が突っ込んでいたことをチームメートに指摘されて修正し、以降は安定感を取り戻した。

 この日の最速は145キロながら、オリックス内匠スカウトは「終盤は球にキレが出ていた。序盤は苦労したのに辛抱して勝てたのは、本人の自信と経験になるでしょう」と評した。

 夏の練習試合をへて「左打者の内角にきっちり真っすぐを投げられるようになった。以前はファウルされたが今は狙った所に投げられる」と手応え。交流戦でプロの打者からも認められたスライダーに加え、内角への制球に自信を深めた。