<福岡6大学野球:九共大7-1九産大>◇最終週最終日◇27日◇春日公園

 九共大が九産大を破り、3季連続38度目の優勝を決めた。左腕エース川満寛弥投手(4年=宮古総合実)が4安打1失点で完投。右腕の大瀬良大地投手(3年=長崎日大)とのWエースで全日本大学野球選手権(6月12日から6日間・神宮など)に出場し、悲願の全国制覇を目指す。

 大事なマウンドを託された九共大の左腕エース川満は、序盤から攻めの投球を見せた。「今日は大胆に行こうと捕手の対馬と話していたんです」。外角直球を主体としながら、要所でズバリと内を突いた。4回まで無安打。5回に味方の守備の乱れで1点を失ったが、2死二塁の場面では直球勝負で三振を取った。わずか99球で念願の胴上げ投手となった。

 「もっと競った展開になれば違うと思いますが、実感がわきません」。大量援護に守られてノビノビと投げられた。途中、リリーフの準備をしていた右腕エース大瀬良にも「もうバスに乗っていていいよ」と声をかけたほどだった。

 開幕時に掲げた「防御率1位」のタイトルは0・46で獲得。リーグトップの7勝を挙げた大瀬良とともに、狙うのは全国の頂点だ。「決勝で東浜と投げ合いたい。東浜に勝てればいいですね」。初戦は17日、四国学院大(四国地区大学)と広島経大(広島6大学)の勝者とあたる。順調に勝ち進めば、決勝で東浜擁する亜大(東都大学)と対戦する可能性がある。同じ沖縄出身の大学NO・1右腕との対戦を、楽しみにしている。【前田泰子】