軟式の大学日本代表で、8月の全日本大学選手権で優勝投手になった東北福祉大・川島祐輝(4年=作新学院)が、ドラフト会議を前にプロ球界入りを熱望している。

 全日本では4試合中3試合に登板し、すべて完投で日本一に貢献した。決勝の神奈川大戦では延長10回を4安打完封するなど、28イニングで2失点(自責1)、34奪三振という安定感を見せた。

 日本代表としては12月に日台国際大会(台北市)に出場する。しかし、現在は硬球で投球練習を続けている。軟球での球速は136~138キロ。押し出すようにしていたリリースを、硬球では手首と指先を使って切るように修正して球により回転を与え、最速も140キロまでアップした。指導してきた小野昌彦コーチ(41)は「球速以上に打者の手元で伸びる。キレが違う。高校から軟式一筋だったので伸びしろはある」と太鼓判を押す。

 軟式の場合、プロ志望届は必要ないが、目指すはプロ一本。就職活動はしていない。すでに3球団に投球ビデオを見てもらった。育成枠でも構わない。硬式転向2カ月たらずの川島は「軟式だからといわれたくない。トレーニングは続けたい」と独立リーグも視野に入れ、浪人も覚悟して夢を追う。【佐々木雄高】

 ◆川島祐輝(かわしま・ゆうき)1991年(平3)10月21日、栃木県上三川町出身。坂上小4年から少年野球を始める。上三川中軟式野球部では1年生から遊撃手のレギュラー。作新学院では1年生から三塁手としてスタメン入りし、2年生から投手転向。エースとして全国高校選手権連覇。東北福祉大では1年生からエースで大学日本代表入り。今年の全日本大学選手権優勝で代表に復帰した。家族は祖父母、両親、弟2人。右投げ右打ち。174センチ、76キロ。血液型A。