法大が立大に2勝1敗とし、勝ち点を挙げた。1-1で迎えた5回2死一、二塁から松下歩叶内野手(3年=桐蔭学園)の左越え3ラン本塁打で勝ち越した。投げては今秋のドラフト候補に挙がる篠木健太郎投手(4年=木更津総合)が緩急を使った投球スタイルで8回を5安打1失点で今季初勝利をマークした。

篠木がドラフトに向け、モデルチェンジした投球を披露した。最速157キロの直球で押すスタイルから、常時、140キロ後半の直球に元近鉄などで活躍した高村祐投手コーチ(54)から教わったフォークで緩急をつけ打ち取った。「空振りもゴロも思うように投げ分けられた」と手応えをつかんだ。

5回の打席では右腕に死球を受けたが、「3戦目を投げる時は、2回負けたら男じゃないと思って投げているんですが、そういう気持ちが目を覚まして。やってやろうという気持ちになりました」。終盤はギアをひとつ上げ、持ち前のリズムのいい投球で、投げきった。

チームメートの声を力に変えた。1戦目で先発するも敗戦。2戦目はベンチを外れスタンドでチームメートと一緒に応援した。「応援団を間近に見て、やっぱり応援してもらえる幸せを感じたし、吉鶴が頑張って投げている姿に、自分としても感じるものがありました」。夜には、2戦目で先発し勝ち投手になった吉鶴翔瑛投手(4年=木更津総合)から「任せた」とメールが届いた。「しっかり勝ち点を取れるように、と思いました」。チームのために投げる気持ちを、新たにした。

粘り強く勝ち点を挙げ、波に乗る。「目指しているのはひとつです」。チーム優勝のために、腕を振る。