ロッテが新日鉄住金鹿島の最速147キロ左腕・横山雄哉投手(20=山形中央)をドラフト1位候補にリストアップしていることが21日、分かった。この日、QVCマリンでスカウト会議を開き、候補選手の選定作業を行った伊東監督は「左投手にも、かなり質のいい人たちがリストに挙がっていた」と、名前こそ出さなかったが、横山を高く評価したことをほのめかした。

 横山の魅力は社会人の即戦力投手でありながら、まだ若く成長が見込めるところ。全足利クラブの補強選手として出場した今夏の都市対抗2回戦の松山フェニックス戦では5者連続三振を奪った。担当の諸積兼司スカウトは「いい時と悪い時の差が少ない投手」と即戦力としての安定感を評価し、松本尚樹編成統括は「身体能力が高く、将来性もある」と買っている。

 現時点で1位候補のリストには早大・有原ら7人ほどが挙がっているものとみられる。林信平球団運営本部長は「ここからの48時間で他球団も動きがある。最終的にはテーブルに着いた時に決めたい」と最終調整を行う考えを示したが、横山がロッテの1位の有力候補に躍り出た。

 ◆横山雄哉(よこやま・ゆうや)1994年(平6)2月21日、山形県生まれ。長崎小2年で野球を始め、中山中では「中山ベースボールクラブ」に所属。山形中央では高2の春夏に甲子園出場し、いずれも初戦敗退。183センチ、85キロ。左投げ左打ち。家族は両親と兄。