特別待遇はいらない。ロッテのドラフト2位、京大・田中英祐投手(22=白陵)が28日、1月上旬に始まる新人合同自主トレに参加する方針を示した。この日、入団前ながら兵庫県警高砂署で一日警察署長を務めるという特別待遇を経験した田中だが、プロの第1歩となる合同自主トレに関しては「他の新人と一緒に参加するつもりです」と話した。

 球団は田中に卒業を優先させようと、場合によっては新人合同自主トレや春季キャンプへの合流を遅らせてもいいと配慮してきたが、田中の考えは違った。「卒論の提出期限は3月ですが、12月には大枠ができるように、今やってます」と卒論を前倒しで書き上げる構え。1日7時間も費やす日もあるほど、急ピッチで進めている。

 新人合同自主トレと春季キャンプにはパソコンを持参する。「だいたい終わらせておけば、あとはパソコンさえあれば修正も利くので」。プロの道を歩むと決めたからには、出遅れたくない気持ちも見え隠れした。伊東監督からは「もし来るのであれば投球を見てみたい」と言われている。その気持ちに応えるべく「できればいい状態で臨めれば」と、卒論と並行している練習にも意欲を見せた。【竹内智信】