ロッテ清水直行投手(33)が早くも“メジャー流契約”を結んだ。22日、千葉マリンで契約更改交渉に臨み、1億6000万円(推定)から2年合計5億2000万円(推定)の大幅増でサイン。数年前からメジャー移籍を希望しており、あと49日でクリアできる海外FA権を来年中に取得した場合、2年目は清水が契約解除権を持つという球団史上初のオプションも勝ち取った。

 清水は「2年目以降は選手側がオプションを持つというのは珍しいが、メジャーではよくあるケース。いい権利だと思う」と満足げに話した。だが、清水だけに有利な内容ではない。年俸の内訳は1年目が2億4000万円(推定)で2年目が2億8000万円(推定)と階段式に推移。2年目の契約を破棄した場合は、全額手に入れることはできない。本多球団部長は「うちはぜひとも2年目以降も残ってもらいたいし、本人は海外希望を持っている。双方にとって一番いい着地点だった」と話した。

 国内FA権を取得した今季は、チームトップタイの13勝をマーク。シーズン終了後には阪神、横浜などが獲得に乗り出す意向を見せていたが、「ロッテが好きなので恩返ししたい」と、FA権を行使せずに残留した。

 来年はバレンタイン監督にとって最終年となるだけに、より強いリーダーシップを必要とされる。「監督を胴上げするつもりで最高のパフォーマンスを見せたい。僕自身も高く評価してもらったので、それに見合う数字を出さなきゃいけない」と、あらためてV奪回の決意をにじませた。【鳥谷越直子】