マー君も1億円プレーヤーの仲間入りだ。楽天田中将大投手(21)が25日、Kスタ宮城の球団事務所で契約更改交渉に臨み、年俸7500万円から1億500万円アップの1億8000万円プラス出来高でサインした。プロ入り4年目では、日本ハム・ダルビッシュ有投手の2億円に次ぐ史上2番目の高額契約。来季は自身のタイトルに加え、チームの成績と、重責を意識しながら結果を求めると意気込みを新たにした。(金額は推定)

 契約書の金額の欄。背番号18の後ろには、ゼロが7個連なっていたのか。「一応、数えましたけど。書いてある字なんで、あまり実感はないですね」と初めて見るケタ数を目の当たりにした感想を、努めて冷静に振り返った。1億500万円アップの1億8000万円。4年目では史上2番目の高額契約。会見では「自分としてラインと決めていたところは評価してもらって、その上での評価だったので、気持ちよく(ハンコを)押させてもらいました」と納得の表情だった。

 億の重みだ。会見では金額の質問には「倍は行ったということで」と話すだけで「答えません」を貫いた。「西武涌井と同じか?

 2億と書くよ」という報道陣のツッコミには「やめて下さい。涌井さんにシバかれます」と慌てて、2億円には届かないことを明かした。ただ、田中から具体的な金額はそこ止まり。高額のため、口にするのをためらう様子だった。

 億の責任。平凡な成績では許されない域に達した自覚を話す。史上2番目の金額には「結果を残すことですね。金額は関係なく責任は持ってやりますけど。やっぱりお金のほうも大きくなってくると周りの目も厳しくなってくると思いますし。1、2、3年やってきて毎年求められるレベルは高くなっているのは実感しているので、来年もそれ以上のことを期待されると思いますので背伸びせず、自分のやれることをしっかりとやって、結果を残したい」と、新たな使命を帯びたように話した。

 今季は15勝を挙げたが、タイトルはない。「上に行くには涌井さん、ダル(ビッシュ)さん、杉内さん、岩隈さん。岩隈さんは味方ですけど、1位になるにはそういう人を倒さないといけない」と、防御率を筆頭にタイトルも意識しながら「日本一になるのが目標」と断言した。来季の課題は「全部、鍛えないといけないと思ってます」。球史に残る契約に、全身全霊で応えるとばかりに言い切った。【金子航】