ボクシングの元世界2階級王者でWBC世界フェザー級8位、長谷川穂積(34)が、2年連続で「大阪マラソン」に挑戦し、今年は4時間10分26秒の“リベンジ走”で完走した。

 「声援が力になった。『頑張れ』っていう声とか、去年は余裕こいて、手振ってたけど、今年は真剣なんでやめた。愛想悪いと思われたかも」と笑った。

 昨年が初マラソンで、22キロ過ぎに脱水症状になるなどし、両ふくらはぎを痛め、最後は歩いて5時間35分20秒でゴール。走りきった感覚がなかったが、今年は4時間10分台と、約1時間20分タイムを縮め、余裕で走り終えた。

 「去年なめてたとこもあったと思います。やっぱり、走ってると『チャンピオン』という声も多かった。チャンピオンやなくなって、もう何年もたつのに」

 5月には再起戦で、オラシオ・ガルシア(メキシコ)に判定勝ち。現役続行を決断し、12月11日、神戸市立中央体育館でフェザー級10回戦が控える。

 「チャンピオンってかけ声ももらったので、そのイメージ通りの戦いをしないといけないと思ってる」

 前戦で痛めた右足首は「まだ完全ではない」というが、4時間台でのマラソン完走は「自信になりました。新しいトレーニングのおかげですよね」と話した。

 長谷川によると、今年の夏頃から体幹などを強化する新トレーニングを取り入れている。「ダメージがないのはすごい。走り切れたのが自信になる」と言い、本業へ向けても大きな収穫になったようだ。