藤波辰爾(58)が21日、都内でIGFの鈴木秀樹(32)に必殺の飛龍原爆固めを伝授した。26日のIGF東京大会(東京ドームシティホール)で日本人最強を決めるINOKI

 GENOMEトーナメントに出場する鈴木に望まれ、2時間にわたってリング上で指導した。

 藤波はカール・ゴッチ、鈴木はビル・ロビンソンと欧州流のレスリングのテクニシャンを師とする。藤波は「ポイント、ポイントの動きの中で、似通ったところがある。鈴木君はタッパがあるので、破壊力がある」とフルネルソンからブリッジまでの流れ、さらにドラゴンスクリューの入り方を細かく指導した。

 また、最近のプロレスの傾向について「今は、すぐに打撃に走りがち。僕の若いころは、リング上で蹴りを出していたヤツらが、お客さんの前で(アントニオ)猪木さんに竹刀でぶったたかれたことがあった。まあ、俺と藤原(喜明)なんだけどね」と笑顔。「鈴木君には本来のプロレスの素晴らしさを再現してほしい」とエールを送った。

 鈴木は「ロビンソンさん、ゴッチさん、猪木さんを含めて、みんな同じ穴。代名詞みたいな技を1回、2回教えていただいただけでマスターできるとは思っていないが、持ち帰って練習する。プロレスの本流を守っていきたい」と話した。