ボクシングの元WBA世界スーパーウエルター級暫定王者で、日本ミドル級2位の石田順裕(38=グリーンツダ)が、異例の4階級アップで初のヘビー級戦に挑む。今日30日の日本同級王者・藤本京太郎(27=角海老宝石)とのノンタイトル8回戦(東京・後楽園ホール)を控えた29日、都内で前日計量に臨み、93・6キロでヘビー級の下限90・7キロをクリア。筋力アップと並行して1日5食での20キロの増量を乗り越え、「体調はベストに仕上がっている」と自信を見せた。

 昨年12月に「日本のヘビー級を盛り上げたい。ボクシング人生最後に面白いことをしたい」とヘビー級転向を決意した。当初、陣営はタイトル戦を行う計画だったが、同階級での試合実績がないことから日本ボクシングコミッション(JBC)にランキング入りを認められず、実現はならなかった。それでもモチベーションは高く、昨年8月以来の試合に「負けたらこれで終わりだと思う」と覚悟を示した。

 3月中旬からは米ロサンゼルスに渡り、約1カ月間の強化合宿も敢行。準備を整え、石田が未知なるリングに上がる。【奥山将志】