小結隠岐の海の師匠、八角親方(元横綱北勝海)が弟子の勝利を喜んだ。

 正攻法で横綱白鵬を破った隠岐の海の取組に対し「理想的。相手より、先に先に動いていた。今までは先に動けなかったから。左でおっつけられたのがよかった」と振り返った。

 この日の協会あいさつは、北の湖理事長(元横綱)が体調不良のため、事業部長として代役を務めた。三役以上の力士を従え、隠岐の海がいることにあらためて気づいた。「目は合っていない。でも、同じ土俵にいたことがうれしかった」。

 結びの一番では、もっとうれしいことが待っていた。しかし、弟子の性格を知り尽くすからこそ、手綱は緩めない。「(隠岐の海は)これで安心するタイプ。今場所は終わりだと」。部屋に戻ったら、何と声をかけるのか? 「涙を流して抱き合うよ…、なわけない。先に先に動かないといけないんだ」。

 隠岐の海は2日目に、大関照ノ富士と対戦する。