大相撲秋場所で大阪出身力士として86年ぶりの優勝を果たした大関豪栄道(30=境川)が29日、場所後初めて大阪に凱旋(がいせん)し、表敬訪問した松井一郎知事(52)から綱とり指令を受けた。

 「けがしないように、ぜひ綱をとってください。重圧に打ち勝って、さらなる高みを目指していただきたい」。880万府民の思いを代弁する知事のエールに、豪栄道も「頑張ります」とうなずいた。

 大阪出身の横綱は、1917年(大6)夏に昇進した第26代横綱大錦だけ。豪栄道が九州場所(11月13日初日、福岡国際センター)で綱とりに成功すれば、来年初場所が新横綱となり、ちょうど100年ぶりとなる。この日は10月16日にエディオンアリーナ大阪で行われる巡業をPRし、府民栄誉賞に当たる「感動大阪大賞」も受賞した。「1日1日集中してやるだけです」。地元の後押しを力に勝負の場所に挑む。