[ 2014年7月2日6時7分 ]<W杯:アルゼンチン1-0スイス>◇決勝トーナメント1回戦◇1日◇サンパウロ

 アルゼンチン(FIFAランク5位)が延長の末にスイス(同6位)を1-0で下し、3大会連続の8強入りを決めた。延長後半13分、メッシのドリブル突破からディマリアが決め、逃げ切った。スイスは60年ぶりのベスト8を逃した。

 会場にアルゼンチンサポーターの合唱が響き渡る中、前半は互角の戦いだった。同13分、アルゼンチンはメッシがゴール前にパスを入れるがGKがセーブ。20分、メッシが右サイドでDF2人を抜くがエリア手前でつぶされた。同41分にはメッシが細かなドリブルでゴール前に迫り、ラストパスを送るがディマリアのシュートはGKに止められた。

 後半に入るとアルゼンチンが一方的に攻めた。同14分、ロホがゴール左から左足シュートを放つが、GKベナリオが好セーブ。同22分にはゴール前のチャンスからこぼれたボールをメッシがエリア外から左足で打ったが、わずかにクロスバーの上。同33分、メッシがドリブルでエリア内に入り左足でグラウンダーのシュート。GKがはじいたところにパラシオが詰めたが決められない。同44分にはメッシが左サイドからDF2人を抜いてゴール前にパスを出すが、ワンツーの呼吸が合わず打てなかった。

 延長に入ってもディマリアが打ちまくったが決められない。しかし延長後半13分、ついにアルゼンチンがゴールネットを揺らした。メッシが最後のチャンスとばかりドリブルでDFをかわして中央突破。エリア手前で右に出すと、待ち構えたディマリアが左足を振り抜き、ゴール左すみに決めた。これがアルゼンチン28本目のシュートだった。

 スイスもシャキリを中心にチャンスは作った。前半39分、カウンターからゴール前へのスルーパス。GKと1対1からドルミッチがシュートしたが意図したループにならずGKにキャッチされた。延長に入っても、インラーのパスからシャキリがミドルシュートを打つなどゴールに迫った。1点を失った後もロスタイムにジェマイリのヘディングシュートがゴールポストを直撃する惜しい場面があったが、1点が奪えなかった。

 スイスは試合直前にヒッツフェルト監督(65)の兄が死去したことが発表され、勝利を送りたかったイレブンだったが、あと1歩届かなかった。【得点者】延長後半13分

 ディマリア(アルゼンチン)