AKB48からHKT48へ移籍した指原莉乃(19)が25日、東京・日本武道館で自身がプロデュースするアイドルの祭典「第一回ゆび祭り~アイドル臨時総会~」を開催した。自身の男性スキャンダル発覚で開催すら危ぶまれたが、何度も謝罪しながら、10組86人のアイドルが出演した初のイベントを仕切った。第2回の開催は未定だが、HKT48の本拠、福岡・博多からアイドルおたくでアイドルの指原は「アイドル全盛時代」旗振り役になり続ける覚悟だ。

 着ているTシャツも、手に持つタオルの種類も違う約8000人のアイドルファンが1つになった。アンコールの2曲目、出演したアイドルが全員でAKB48の「ヘビーローテーション」を披露した。ステージで歌って踊るアイドルたちがお互いにちょっかいを出し、会場でもそれぞれのグループのファンが一斉に声を張り上げた。渡り廊下走り隊7の歌の前にAKB48グループ独特の「MIX」と呼ばれるかけ声を披露したかと思うと、ももいろクローバーZが登場してあいさつするや「ゼェ~ット!」と声を合わせた。

 AKB48に入る以前からアイドルオタクだと自称する指原は「アイドル全盛時代」におけるアイドルのまとめ役として、このイベントを仕切った。だが、開催直前のスキャンダルが発覚し、一時は指原抜きでの開催も検討された。しかし、HKT48への移籍という措置で指原による「ゆび祭り」は成立。それでも、指原は一部のファンから挙がる「反省していないのでは」という声を気にしてか、この日も、ファンや取材陣に向かって「本当にごめんなさい」と何度も繰り返した。

 そして、ソロでの新曲「意気地なしマスカレード」(発売日未定)を初披露して会場を盛り上げた後、ソロデビュー曲「それでも好きだよ」を歌った。「好きって言ってくれる人だって」というセリフの部分を「こんなバカな私でも、ずっと応援してくれる人だって」に替えて歌い、ファンから「いる~!」と歓声を浴び、涙ぐんでいた。

 指原は「もし、またゆび祭りが開催されるならば、みなさんぜひまた来てください!」と締めくくった。「アイドル全盛時代」を象徴するようなビッグイベントのプロデューサーを任された責任をあらためてかみしめた。【横山慧】