「センター曲は、あやや風で!!」。第5回AKB48選抜総選挙開票イベントから一夜明けた9日、1位に輝いたHKT48指原莉乃(20)が、センターを務めることになったAKB48の32枚目シングル(8月21日発売)で、憧れのアイドル松浦亜弥(26)のようになりたいとアピールした。また、イベント後、2位大島優子(24)から1年間の頑張りを認められ、3位渡辺麻友(19)からサポートを約束されたことを明かした。

 指原は一夜が明けても、半信半疑のようだった。「まだセンターに立つという実感は湧いてませんよ」と苦笑い。だが、すぐに本音をこぼした。「私、あややになりたいんです。(センターに立つ新曲は)松浦亜弥さんとかモーニング娘。さんみたいなかわいい曲がいいです。AKB48で言うと『言い訳Maybe』みたいな王道系ですね」。

 小学生のころから、モーニング娘。などハロー!プロジェクトアイドルの大ファンだった。07年のAKB48加入後にはアイドルオタクキャラが定着し、昨年6月には、ももいろクローバーZや乃木坂46などを集めたアイドルの祭典「ゆび祭り」を主催した。「ヘタレ」「バラエティー担当」と呼ばれ、グループの中では「色物」扱いされることも多いが、王道アイドルへのあこがれは色あせていなかった。

 そんな「アイドル大好きアイドル」が、大島や渡辺が本命とされていた総選挙で、246人の頂点に輝いた。順位発表後、大島からは「センターに立ったことのある人しか分からない苦労があると思うから、一緒に頑張ろう。この1年の指原の頑張りを見てたら、1位は納得だよ」と声を掛けられ、渡辺からは「ちゃんと支えるよ」と言われたという。

 ライバルたちからのエールを受けて、アイドルとしての自信も得た。一方で、AKB48グループのほぼ全曲を作詞してきた総合プロデューサーの秋元康氏をけん制。「秋元先生のことだから、そうはしてくれないと思う。絶対、変な歌になりますよ」と笑わせた。

 そして、最後には「何でも楽しめるタイプなので、どんな状況でも楽しくできればと思います」と笑った。ファンに推されて初めて立つ聖域。あややになる希望を持ちつつ、秋元氏を疑いながら、新曲の出来上がりを待つ。