日刊スポーツのニュースサイト、ニッカンスポーツ・コムです。


  1. トップ
  2. 歴代の受賞者・受賞作品

第11回ドラマグランプリ 作品賞

有閑倶楽部

作品賞を受賞した日本テレビ「有閑倶楽部」の荻野哲弘プロデューサー
作品賞を受賞した日本テレビ「有閑倶楽部」の荻野哲弘プロデューサー

 「第11回日刊スポーツ・ドラマグランプリ」の作品賞は日本テレビ系「有閑倶楽部」が選ばれた。同作品に出演した赤西仁(23)の主演男優賞、香椎由宇(21)の助演女優賞と合わせ3冠に輝いた。荻野哲弘プロデューサー(38)は「セレブ色を出すロケ地探しの苦労が実った」と喜びを表現した。超セレブの高校生6人の物語だが、赤西仁、横山裕らの「部活動みたい」というチームワークが受賞の要因と語った。

 「有閑倶楽部」は、大豪邸に住み、高級外車で通学するセレブ高校生6人だが、普通の学生と変わらない温かいハートを持つ姿を描く。セレブな見かけと内面のギャップが作品の魅力を引き出した。

 荻野氏がまずこだわったのは、セレブな雰囲気づくり。「原作に忠実にと心がけ、豪邸のあるロケ地を探すため、毎回、関東を縦断しました」と語った。通常なら移動時間がかかるロケ地は避ける。「収録したのは長野県、群馬県、千葉県、茨城県、横浜などです。6人の豪邸はバラバラに点在しました。もう効率度外視でしたね」。6人がそれぞれのキャラクターを自分たちでつかむ環境をつくるのが、スタッフの仕事と考えた。準備に時間がかかり、放送1カ月を切ってからようやくクランクイン。CGなど特殊撮影もあり、スケジュールはタイト。だが「移動時間に2時間かかれば、それだけ眠れる。渋滞で3時間かかれば、もっと眠れる」と、遠いロケ地もプラス思考で、現場に臨んだという。

 セットも手を抜かなかった。原作者の一条ゆかりさんも「これほど原作に忠実なセットは初めて。写真を撮りたい」と、喜んでくれたという。荻野氏は「原作よりも豪華」と自信を見せた。通常は、収録ごとに壊したり、組み立てたりするが、豪華さにこだわったため、組み立てたままにしなければならなかったという。

 荻野氏は、もう1つの受賞要因に、6人の結束力を挙げた。収録当初は、ぎこちなかった関係も「回を重ねるうち、楽屋で6人でゲームをするほどになっていました」。1人が好きなタイプの香椎由宇も「6人でいるのもいい」と語ったという。クランクアップの日には、赤西、横山裕らから「別れるのは惜しい。有閑倶楽部の現場は本当の部活動のように楽しかった」と、あいさつがあったという。その環境をつくったスタッフの努力が報われた一言でもある。【中野由喜】

 ◆選考経過   圧勝だった。2位「プロポーズ大作戦」の2602票に、1803票差をつける4405票を獲得。要因は女性の支持を得たこと。男女別でみると、男性票は「鹿男あをによし」(327票)、「プロポーズ大作戦」(277票)に続く3位(228票)だが、女性票は2位に1852票差をつける1位。世代別ではほとんどの世代で1位を獲得し、幅広い視聴者に支持された。特に、20代と30代では、2位の2倍ちかい票を獲得した。

 ◆有閑倶楽部 昨年10月から日本テレビ系で放送。漫画家一条ゆかりさんの人気作をドラマ化した作品。コミックは約2500万部売れた。超セレブな6人の高校生で構成される有閑倶楽部が、得意な武術などの才覚を生かし、事件や問題を解決。メンバーの名前が日本酒の銘柄だったりすることで、ドラマ化は難しかった。松竹梅魅録を赤西仁、美童グランマニエを田口淳之介、菊正宗清四郎を横山裕、剣菱悠理を美波、白鹿野梨子を香椎由宇、黄桜可憐を鈴木えみが演じた。

作品賞 投票結果

作品名 主演 得点 男性 女性 10代 20代 30代 40代 50代 60代
(1) 有閑倶楽部 赤西仁 4405 228 4177 573 2221 827 652 112 20
(2) プロポーズ大作戦 山下智久 2602 277 2325 448 1144 449 462 82 17
(3) 花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス 堀北真希 1392 154 1238 278 488 352 236 34 4
(4) スシ王子! 堂本光一 1055 34 1021 78 249 234 308 169 17
(5) ホタルノヒカリ 綾瀬はるか 1022 123 899 152 267 290 238 67 8
(6) 鹿男あをによし 玉木宏 997 327 670 114 269 317 245 44 8
(7) バンビ~ノ! 松本潤 885 62 823 98 227 250 246 56 8
(8) セクシーボイスアンドロボ 松山ケンイチ 826 106 720 198 289 224 98 17 0
(9) 山田太郎ものがたり 二宮和也 797 52 745 259 370 100 58 9 1
(10) SP 岡田准一 762 181 581 100 267 262 113 19 1
(11) 薔薇のない花屋 香取慎吾 632 137 495 78 246 164 106 35 3
(12) ガリレオ 福山雅治 551 180 371 100 175 179 79 15 3
(13) 佐々木夫妻の仁義なき戦い 稲垣吾郎 299 38 261 8 50 94 114 27 6
(14) ジョシデカ! -女子刑事- 仲間由紀恵 262 20 242 6 19 39 95 84 19
(15) ライアーゲーム 戸田恵梨香 249 103 146 54 98 73 19 4 1
(16) だいすき!! 香里奈 247 81 166 50 83 69 33 11 1
(17) 歌姫 長瀬智也 236 49 187 9 50 67 65 43 2
(18) 帰ってきた時効警察 オダギリジョー 174 57 117 23 69 53 26 3 0
(19) ハチミツとクローバー 成海璃子 131 18 113 16 62 34 14 5 0
(20) 探偵学園Q 神木隆之介 103 15 88 46 42 9 5 1 0

【注】テレビ局のN=NHK、日=日本テレビ系、T=TBS系、フ=フジテレビ系、朝=テレビ朝日系

各賞の詳細





日刊スポーツ購読申し込み 日刊スポーツ映画大賞