お笑いコンビ、品川庄司の品川祐(36)が自伝的小説を基にメガホンを取る映画「ドロップ」(来春公開)に俳優成宮寛貴(25)が主演する。主人公のヒロシを演じ、髪を真っ赤に染めた「生まれて初めて」という丸刈り姿を披露する。共演は水嶋ヒロ(24)。先月14日から全編ロケの撮影に入っている。

 未体験の不良役に挑む成宮は「実は『THE不良』に抵抗があったんです。格好いいけど、絶対あり得ない世界。実際の自分は弱いし『こんなの無理。普通は死ぬっしょ』みたいな。でも、品川さんの原作を読んだら、自分でも不良モノに携わることができるかもって思ったんです」。約1年かけて伸ばした髪を丸刈りにし、赤く染めた。撮入から2週間が経過し「やっと自分の中でヒロシに落ち着いてきた感じ」と手探り状態で向き合っている。

 自身の青春時代の再現を成宮に託した品川監督は「語弊があるといけないので言っておきますけど、実物のヒロシと成宮君は似てません。僕じゃなく漫画版『ドロップ』のヒロシにそっくりなんです。水嶋君も達也みたい。2人が髪を染めた時『本物だぁ』って驚いたほど似てるので比べてほしい」と説明した。

 すぐに品川監督と打ち解けた成宮は「普通は監督と役者って距離があるじゃないですか。でも、品川さんの場合は中間を行き来してくれる。うまく演じないと、への字まゆ毛で寄ってきますけど、ヒロシ本人というお手本に『天丼』(1度ウケたギャグをかぶせること)とか漫才用語を教わりながら本当に楽しんでます」と話している。