累計1000万部超えの人気少女コミック「君に届け」が映画化され、多部未華子(21)三浦春馬(19)が主演することが1日、分かった。高校生の純情すぎる恋愛と、友情物語が幅広い層に人気で、「何も起こらない、キスもない」という近年では異例のラブストーリーだ。「ニライカナイからの手紙」「虹の女神」などで知られる熊沢尚人監督がメガホンをとる。今月末にクランクインし、北関東にある廃校でオールロケされる。9月25日公開。
妊娠、レイプや死。ドラマチックな展開の映画が多かった最近では、異例な作品だ。主人公は、黒髪で暗く見えるため「貞子」と呼ばれている女子高生の黒沼爽子(さわこ)と、人気者でさわやかな、同級生の風早翔太。見た目とは違い、優しくてけなげな爽子が、風早と仲良くなることで少しずつ変わっていく。2人の距離がなかなか縮まらず、見つめ合うことだけで精いっぱいといった純情さや、同級生との友情が描かれる。椎名軽穂氏原作で、06年から別冊マーガレットで連載され、08年に講談社漫画賞少女部門を受賞した。
現在、1巻あたりの売り上げが100万部を超えたのは、少女コミックでは「ガラスの仮面」「花より男子」「NANA」など少数しかない。「君に届け」の映画化権獲得にはすべての映画会社、テレビ局が手を挙げたという。
日本テレビ映画事業部の佐藤貴博プロデューサーは「大きなことが何も起こらなくても、人を感動させる力がある。恋をしたキラキラした気持ちは誰もが共感できるので、原作の力を信じてドラマチックすぎるエンディングは用意していない」と語った。
繊細な気持ちを表現できる多部と三浦がキャスティングされた。多部は「爽子ちゃんの純粋でまっすぐな心を、映画で表現できたら」、三浦は「多くの方に愛されている作品に出演させていただくことになり、とてもうれしいです」とコメントした。2人にとって、制服で演じる最後のラブストーリーになるかもしれず、貴重な作品になりそうだ。原作の椎名氏も「自分の手から離れてどんな風景の中、どんな空気が生まれ、流れるのか。とても楽しみ」と話した。




