フィギュアスケートおたく(スケオタ)を自認する人々の「あるある」ネタを集めた異色のガイド本「スケオタあるある」(扶桑社)が、熱心なファンの間で話題になっている。浅田真央の来季での引退など、話題の多いフィギュア界の奥深さを楽しめる内容だ。

 スケオタのツボを心得た漫画家緒方貴子さんの漫画やイラストつき。第1章のスケオタあるあるベスト30では「投げた花がリンクに届かず、人の頭にぶつけてしまった」「モロゾフといえば、洋菓子ではなくコーチ」「競技年度が始まる7月1日に『あけおめ』メールが飛び交う」など、外野には新鮮なあるあるネタが紹介されている。スケオタたちが仲間から広く集めたネタの数々は、トホホな自虐ネタや、新たな発見が満載だ。

 「選手別ファンあるある」もポイント。浅田真央編では「ファン同士のあいさつは『おはようございまお』」「試合でのばっちりメークより、練習での『ボサまお』が好き」「食べている時に眉間にシワが寄っていると、おいしいんだなとほほ笑ましい」など。高橋大輔編では「手帳は高橋」「髪のセットの具合でその日の気合を感じ取る」など3ページびっしり。ほかに、羽生結弦、小塚崇彦などの人気選手や、プルシェンコ、ランビエールなど海外組のあるあるも面白い。

 ニッカン社員が思わず噴いたあるあるは「なぜこの写真を使う!?」というスポーツマスコミへの恨み節。確かに、ジャンプ中の変顔や尻もちなどの瞬間が紙面に掲載されるケースは多いような。臨場感と真剣勝負がにじむシャッターチャンスだと思うのだが「もっといい写真があるでしょーーーーっ」というファン心理を紹介。すてきな写真もたくさん紙面を飾っていますので(汗)、ニッカンのフィギュア報道も合わせてよろしくお願いします。