元経済産業省官僚の古賀茂明氏(59)が27日、テレビ朝日系「報道ステーション」に出演し、放送を“ジャック”した。コメンテーターとして、金曜を中心に出演してきたが、番組中盤、中東情勢を伝える場面で、古舘伊知郎キャスター(60)から解説を求められると、唐突に切り出した。

 古賀氏 テレビ朝日の早河(洋)会長と、古舘プロジェクトの佐藤(孝)会長の意向で今日が(出演の)最後ということに。

 これまでも番組で、安倍政権に批判的な発言を繰り返しており、「菅官房長官をはじめとして、官邸のみなさんのバッシングを受けてきた。それを上回る応援で楽しくやらせていただきまして、本当にありがとうございました」と視聴者にあいさつしたが、古舘が「今の話は承服できません」と強く対抗。「4月以降も機会があったら出てほしいと考えている」と降板ではないことを主張した。

 それでも、古賀氏は「古舘さんはその時に『この件に関してはお役に立てなかった。本当に申し訳ない』とおっしゃった。全部録音させていただきましたので、そこまで言われるなら全て出させていただきます」と反論した。

 その後も、古賀氏は「I am not ABE」と記したフリップボードを出し、「言いたいことはそのまま言いましょう。裏で圧力をかけたり、陰で言うのはやめてもらいたい」と、何らかの圧力があっての降板と受け取れる持論を展開した。

 困惑の古舘は、番組の最後に「古賀さんとニュースとは関係ない話になってしまいました。古賀さんの発言の一部に承服できません。来週からも私たちは真摯(しんし)にニュースに向き合っていきます」と話した。