宝塚歌劇団の2番手スター望海風斗(のぞみ・ふうと)主演のミュージカル「アル・カポネ-スカーフェイスに秘められた真実-」が9日、大阪市北区のシアター・ドラマシティで開幕した。

 禁酒法が施行された時代の米ニューヨーク、シカゴを舞台に、貧しいイタリア移民からのし上がった伝説のギャング、アル・カポネの半生を描く。

 望海は「残虐で極悪非道なイメージよりも、人との出会い、裏切り、育った環境、夢と、私たちも共感できる世界を描いています。私はそのまっすぐな生きざまにひかれ、15日間、アル・カポネとして生きられることが幸せでございます」と感無量な様子だった。

 雪組メンバー以外にも、専科から夏美ようが出演。アル・カポネの親分と、政府高官の2役を演じた。

 昨年11月に花組から雪組へ移った望海が下級生だった時代、夏美も花組で望海にとって先輩だった。

 望海は「おけいこ中に何度も壁に当たりましたが、花組時代にひよっこだった私にとって、まさしくパパ・ジョニー(役名=親分の意味)でした。このファミリーなら大丈夫と信じてやって来ました」と、結束力の強さをアピールした。

 大阪公演は17日まで。東京・赤坂ACTシアターは26日~6月1日。