87年にオープンし、近代型スパリゾート施設の先駆けでもある「奈良健康ランド」のテーマ曲が、開業以来初めて、リニューアルされる可能性が26日、明らかになった。

 関西地区の住人なら、誰もが耳にするポップな曲調で♪奈良 健康~ ラ~ンドッ♪。しかしこの日、新たなテーマ曲候補を、吉本新喜劇のギター・ネタで知られ、すっちーと組み13年の「歌ネタ王決定戦」を制した松浦真也(38)が披露した。

 松浦は、大阪市内で行われた「奈良健康ランド×吉本新喜劇 お・も・て・な・しキャンペーン」(6月6~28日)の発表会見に出席。同ランドから「新たなテーマ曲を」との依頼を受け、早速、制作して披露したわけだ。

 現行の楽曲とは一転、ハードテイスト。ギターをかき鳴らす曲調で、松浦は「これをきっかけにCM曲どんどん作って、キダ・タローさんをたたきのめすぐらいの気持ちで」と怪気炎をあげた。

 くしくも、同ランドのおなじみの楽曲は、「浪花のモーツァルト」を自称し、CM曲や、番組テーマ曲など3000曲以上を手掛けたキダ・タロー氏(84)の楽曲とされる。同ランドの湊和行マネジャー(39)によると、創業直後からテーマ曲として起用され、キダ氏の楽曲だと伝えられてきたという。

 ただし、当のキダ氏本人は「覚えてない…」。詳細は不明だが、「かに道楽」「くいだおれ」にも似た耳なじみの良いポップな曲調には共通点がある。

 そんな背景を知ってか知らずか、浪速の“巨匠”に挑戦状をたたきつけた松浦だったが、制作日数を聞くと「制作1日、練習1日で2日です…」。やっつけ感は否めない上、浪花のモーツァルトに対抗する自称名を聞くと「桜川(大阪市浪速区)に住んでいるので、桜川のドボルザークで」と、ギャグも軽スベリ。それでも、楽曲そのものは、自信作だと主張した。

 これを受け、同ランドの湊マネジャーは「近日中にランド内で検討を重ね、早急に結論を出したい」。松浦の楽曲が新テーマ曲に採用されれば、CM楽曲の差し替えも濃厚だという。

 そんな湊氏には、会見に同席していた吉本発のガールズユニット「つぼみ」から、自分たちのメジャーデビュー曲「1000日前から I Love You!」を新テーマ曲候補に入れてもらえるよう、直訴。湊氏は困惑しつつも了承していた。