【メキシコ・カンクン17日(日本時間18日)=横山慧】5人組アイドルの℃-uteが、初めてメキシコ入りした。19日に首都メキシコシティで単独公演を行うためで、この日はテレビ番組の撮影などでリゾート地のカンクンに立ち寄った。カリブ海の潮風を浴び、5人は大喜びだったが、16日朝にはあわや出国断念の事態に陥っていた。成田空港へ車で向かっている途中、岡井千聖(21)のパスポートの期限が切れていることが判明した。

 メキシコ到着後、取材に応じた岡井らの一問一答は以下の通り。

 -カンクンの感想は

 岡井 カンクンは、テレビでリゾート地として特集されていて、2~3年くらい前から好きだって思っていたんですよ。そして、来る前にいろいろと困難が起きて、より、到着できてよかったって、感謝しました。時間をかけて来るだけのことはあるなと思いました。きれいだし、ご飯もおいしいし、日本に帰ったらいろんな人におすすめできる場所です。

 萩原舞 困難中の困難だよね。笑えないやつだよね。

 -来る前の困難というのは

 岡井 パスポートって、今までは事務所の方に預けていて、基本のチェックは事務所の方にしていただいていていたんです。今回は、家にあるものを持って来て、って言われていたんですけど、なんとそれが、期限が切れているパスポートだったみたいで。成田空港に向かう途中で気づきました。そこから、もう1個のパスポートがどこにあるんだろうって考え初めて、前回フランスに行った時のバッグの中だと思い出して。そのバッグは、友達にあげちゃってたんですよ。私は埼玉に住んでいるんですけど、ちょうど、その友達が東京に住んでいたから、間に合ったんですよ。バッグの中の、チャックの中に入っていたんですよ。都内に住んでいる子にあげていてよかったなって思いましたし、別の友達に成田空港まで届けてもらったので、持つべき者はアミーゴ(友達)だなって思いました。

 -岡井さんが都内に戻ったわけではない?

 岡井 私は、成田空港で祈るような気持ちで待っていました。

 矢島舞美 本当に、よく間に合ったよね。飛行機に乗ったら、千聖が先に乗ってて、ああ、入れたんだ、って思いました。

 岡井 みんなに、「遅いよ」って言いました(笑い)。

 萩原 でも、来ないだろうって思ってた。なんか、行けないかもみたいな感じで言ってました。舞が、パスポートの期限が切れてないって確認していたら、「なんで、千聖の切れてるの?」って感じで、何が起きているのか分からなかった。

 岡井 友達にめっちゃ「オニ電」したんですけど、朝だったので、それでも起きなかったので、その近くに住んでいる別の友達に起こしにいってもらいました。そしたら、2人とも「私たち仕事だから、今日は(成田空港に)行けない」って話になってしまって。そこから「この人だったら、この時間仕事じゃない」って別の人を急きょ向かわせました。「タクシー代払うんで、持ってきてください」って。だから、お小遣いが全部なくなりました。

 萩原 人、使いまくりだよね(苦笑い)。

 岡井 最初はバイク便で送ってって言ったんですけど、バイク便がつかまらなくて、じゃあタクシーの運転手さんに渡して、運んでもらって、とも言ったんですけど、それも無理ってなって、どうしようって…。いや~、持つべきものは友達だなって思いました。

 -友達は、今までバッグの中にパスポートがあると気づかなかった

 岡井 ずっと使ってなかったらしいです。ちょっといいバッグだったから、大切な時に使おうと、とっておいたらしいです。

 -正直、いいネタになるな、と思いましたか

 岡井 最初のうちは普通に間に合うと思ってたんで、「ああ、これバラエティー番組とかでもいいネタになるな~、『ダウンタウンDX』とか出れるな」って頭に浮かんでたんですけど、時間がたつにつれて、これ、ガチで笑えないやつだ、ネタにできないやつだ…って思いました。

 萩原 友達に頼んでいるくせに、電話でめっちゃ怒ってるんですよ。

 岡井 「そんなこといいから、とにかく早くして!」とか言っていました(笑い)。

 -明後日(現地時間19日)のライブへの意気込みは

 岡井 メキシコは、いろいろな困難を乗り越えないと来られない場所だっていうのが分かったので…

 メンバー一同 千聖だけだよ、それは!

 岡井 いやいや、(入国)審査みたいなのも、何個もあって、厳しかったですし、ここまで遠いと、来るのも大変だし、絶対に一生会えなかった方々もいっぱいいると思うんですよ。だから、この人生全てを見せるつもりで頑張れたらなって思います。