米国時間の3日夜に生放送された米人気コメディ番組「サタデー・ナイト・ライブ」に、次期米大統領候補のヒラリー・クリントン氏がゲスト出演。コントでパブのバーテンダー役を演じ、全米中のお茶の間を大いに沸かせた。

 同コントは、クリントン氏に扮したコメディアンのケイト・マッキノンが側近とともにパブを訪れると、そこにはクリントン氏演じるバーテンダーがいるという設定。選挙キャンペーンで疲れきった様子のクリントン氏に、バーテンダーが、「今夜はどうしてここに?」と聞くと、「ちょっとストレスを発散しに来たのよ」とクリントン氏。すっかり意気投合した2人は、クリントン氏の同性婚支持やパイプライン計画への反対について意見を交し合う。(個人メール問題については触れず)

 対立候補ドナルド・トランプ氏の話題になると、クリントン氏演じるバーテンダーが、「ドナルド・トランプ?あの、”おう、お前らはみんな負け犬だ”とかいってるヤツ?」とトランプ氏の声色で物まねすると、スタジオ中が爆笑の渦と化した。さらに、クリントン氏演じるバーテンダーが、「彼が予備選挙に勝つと思う?」と聞くと、マッキノン演じるクリントン氏は、「もちろんよ。でも、彼を引きずり下ろすのは、この私よ。彼を滅茶苦茶にして、髪の毛を大統領の執務室に据え付けてやるわ」と息巻いた。コメディアンのダレル・ハモンド扮するビル・クリントン氏がバーカウンターに姿を見せ、「わあ、2人いる!」と叫び、逃げていく場面もあった。

 米フォックステレビの朝の番組でのインタビューで、クリントン氏の自分の物まねについて聞かれたトランプ氏は、「面白かったけど、彼女の髪の毛はひどいね」とコメントしていた。(ニューヨーク=鹿目直子)