京都市内で開催中の「京都国際映画祭」で、アンバサダーを務める桃井かおりが16日、よしもと祗園花月で、来年公開予定の最新作メーキング映画「Hee and She」上映後に、あいさつを行った。

 映画は芥川賞受賞作家、中村文則氏の「火」をもとにコラボレーションし、桃井が監督。桃井自身が、火に異常に執着する精神疾患を持つ女性を演じている。撮影は、カメラマンが住むラトビアや、ロスの自宅で行った。

 「企画をしても、お金がないってつぶれることが多かったので、節電じゃないけど、どう(節約)しようかって考えたら、自宅使うしかないかって!」

 桃井はすでに、一般人男性と事実婚の状態にあり、ロスの自宅で同居生活を送っていることを明かしており、その愛の巣を使っての撮影だった。

 「しかも、新婚3日目での(クランク)イン!」

 同居直後から、愛犬もいる自宅で、監督作の撮影を始め、撮影用のライトを吊すなどし「大変よ」と笑いながら振り返った。

 桃井は9月上旬、同映画祭が発表された時点で、ラトビアで撮影に入っており、その前後の期間に自宅での撮影があったが、パートナーの理解を得て、無事に撮影を終えた。現在は、来年公開に向けて編集作業に入っている。

 桃井は「ここんとこ、(出演作)5本のうち4本がノーギャラよ。(制作費の都合上)ギャラもらっちゃ悪いかなって思う」と言いながらも、自らが納得できる作品に精魂を注ぐ日々は充実しているようだ。