11月1日に初日を迎える舞台「青い瞳」の取材会が31日、東京・Bunkamuraシアターコクーンで行われた。戦争からの帰還兵を演じる主演中村獅童(43)が、けいこの様子を「まぁ、暗かったです。自然と体重が5キロも減った」と明かすと、共演陣も苦笑いでうなずいた。脚本も書いた演出家岩松了(63)は「戦争からの帰還兵は、自分のやってきたことに価値があったのか問われる。そういう人間の本質的なところを描きました。殺伐としたシーンが多いので、役者さんたちが暗くならないか心配でした」と話したが、演出の厳しさも重なり、稽古は暗かったというわけだ。

 ただ、岩松作品に初参加のKAT-TUN上田竜也(32)は「何度も迷いながら、せりふをかみ砕いての毎日は、暗かったけど、有意義なけいこでした」。同じく初参加の前田敦子(24)も「岩松さんがいろんなことを教えてくださるので、まさに先生でした」。

 岩松は「内容もあり役者さんたちが暗くならないか、初参加の若い上田君や前田さんは気持ちをフォローしなきゃと思ってました」と言うと、前田は「たまに岩松さんが気さくに話し掛けてくれて、私は何でだろうと動揺してたんですが、優しさだったと今知りました」と笑わせていた。